うるさい素人

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英語発音雑記(7) /ɛ/ は日本語の「エ」よりも口を開ける

この雑記では、英語発音に関する私自身の回想や考えなどを「独り言」感覚で綴ります。発音方法を解説することは意図していませんのでご了承ください。

 

/ɛ/ は、pen、ten、bed などの真ん中の母音。

 

日本語の「エ」に近い音で、「この音の発音がどうのこうの」といった議論はあまり聞かれない気がする。また、日本語の「エ」のまま発音している人がすごく多いようだ。しかし、日本語の「エ」よりも、もっと明るい響きのある音で、僕は日本語の「エ」とはずいぶん違う音だと思っている。

 

かつて、「自分の発音を録音して確認」し始めた頃、この音が、自分のイメージよりもはるかに弱く、ほとんど「エ」になっていることにショックを受け、かなり意識するようになった。

 

音声学では、“日本語の「エ」よりも舌の位置が低い” と解説されていることが多いようだ。必然的にアゴが下がる。


僕は、それだけではなくて、横方向への引っ張りがかなりあると思っている。/i:/ と /æ/ の中間(縦方向において)と言える音だからだ。


なんというか、「エ」に比べ、口の中を広くする感じがある。/æ/ と類似の緊張感が少し伴う感じがある。


喉を少し開くと、とても大きな声が出て、目立つような音になる。僕は発音練習の時、意図的に、ちょっと響きすぎぐらいの音を出してみることがある。

 

英語では、母音の後ろに来る子音が「有声音」の時の方が、母音が「長く」発音される特徴がある。よって、そういう単語の方が、この音の響きがよく表れると思う。冒頭で挙げた、pen、ten、bed のほか、head、said、many、again、friend などが挙げられる。

 

なお、発音記号の表記は、辞書や単語帳により、/ɛ/ が使われている場合と /e/ が使われている場合があるが、僕は同じだと解釈している。/ɛ/ を採用している書籍でも、「エイ」に相当する二重母音では /eı/ と表記されるのが普通。/e/ を採用している書籍でも、「エア」に相当する音の場合は /ɛər/ あるいは /ɛɚ/ で表記されることがある。/ɛ/ よりも、/ɛər/・/ɛɚ/ の方が舌の位置が低いという解説もあるが、僕の感覚としては「そうかなぁ、言われてみれば確かにそんな感じはするなぁ」ぐらい(無意識だった)。

 

時々、「大きな口を開ける必要はない」という解説を耳にする。その場合(大きな口を開けないのなら)、“日本語の「エ」で十分” という理屈になるのかも知れない。でも僕は、発音の基本練習では、口を大きく開けてしっかり発音して「型」を作った方が良いと思う。

 

日本語と大きく違う音については、よく話題になるけど、日本語と似ている音(日本語のままでもほぼ代用できる音)については、あまり注目されないように思う。「日本語と同じで良い」という人もいると思う。でも、僕はそうは思わない。そういう音こそ、音の違いを聞き分け、発音し分けられるようにした方が良い。いつも、そのような違いに敏感になって練習を重ねることによって、「日本人には区別が難しい音」についても、だんだんできるようになっていくのだと思う。

 

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