今日、理容店へ行ってきました。マスターと奥さんの2人でやっている店です。なんとも落ち着いたお店。お客は、ほぼ常連で、私と同じような年代、落ち着いた感じの人が多いです。
私は、昔から理容店は苦手でした。まず「電話予約」というものが苦手だし、何より、店員さんとの会話が苦手。何というか、価値観を押し付けられるようなところがあって、こちらが客なのに、こちらが話を合わせなきゃならないようなこともありました。
その点、このお店を見つけてから、少し気が楽になりました。
でも、日程を決めて予約するのがおっくうで、つい、髪がボサボサになるまで伸ばしてしまいます。今回は、「さすがに行かないとダメだ」という状態になり、昨日予約して、今日、行ってきたのです。
ところで、このお店、商売がとてもうまくいっているように思います。
何とも不思議なところで、予約制なんだけど、適度な間隔で電話が鳴り、少し先の時間を案内しています。混みすぎて断っているようなこともない。
理髪にかかる時間も安定していて、ちょうど良い頃合いに次のお客が来る。終わって、出ていくと、次のお客が来る。商売を始めようとしている私にとって、なんとも羨ましい限りです。
どうしてこんなにうまくいっているのか(実際には内情はいろいろあるのでしょうけど)、前から気になっていて観察しているんですが、決定的にすごいことが1つ。
「いつも清掃が行き届いていて綺麗、ホコリ1つない感じ」なのです。
このお店、建ててから、それなりの年数が経っているだろうし、私が行き始めてからも数年経ちます。でもどこも傷んでいる感じがしない。
シャンプーやひげ剃りで仰向けになると天井が見える訳ですが、天井がむちゃくちゃ高い。そして、その高い天井に取り付いている蛍光灯まで、ホコリ1つない感じ。
きっとマスターのこだわり。これは奥さんも大変ではないかと。
でも、綺麗にするのは大事なんだと思う。私は、それができていなくて、ダメだなぁと思います。
お店が綺麗なこと以外で、前から感じていたことは以下。
- ほとんどの人が標準メニューのみ(細かな希望を言っている人はいる)。
- 別メニューや用品などを勧めることが一切ない。
- マスターはほとんど話をしない(始めと終わりにちょっと話すぐらい)。
- 電話を取ったり予約を入れたりするのは、よほどのことがない限りマスター。
- 駐車場が、過剰なぐらい広い。
そして、今日も気づいたことがあります。
いつもはマスターが担当なのですが、今日は奥さんが担当。マスターは珍しくも2人のお客を掛け持ちするような状況になってしまったようで、手が離せない様子でした。ところが、終わって、ハケで払って支払いをする時は、マスターが手を止めて出てきました。
「会計は自分がやるんだ」ということかも知れないし、「本来なら自分のお客さんなのに、今日はできなかったので」という意味かも知れない。ちょっとしたこだわりなんだろうけど、それが大事なのだろうと思いました。
今後、人と接する仕事をしようとしている私にとって、このお店の堅実さぶりは理想的なものです。見習うべきことがたくさんあります。
さきほど、いくつかの事例を書きましたが、「根底にあるのは何か1つのこと」なのかも知れないです。いずれ、その「肝」がわかると良いのですが、まずは、私の課題である、身の回りの整理をきちんとしないといけないと改めて痛感しています。