2020年5月に我が家の一員となった「ももいろハート」(「サフィニアアート」シリーズ)の続編です。
(最初の記事:「我が家の「ももいろハート」(その1)」)
可愛がっていた鉢なのですが、前回の記事「我が家の「ももいろハート」(その4)」で紹介したように、カイガラムシの被害に遭い、壊滅状態になってしまいました。
実はこの頃、退職後の「心機一転、頑張るぞ」という気持ちに水を差すような出来事がいろいろありました。なんか、「“自分のこと” をやっていては、いけない」ような気持ちが降りてきて、「何かをやろうとすると、ブレーキがかかる」ように動けなくなってしまう、そんな、苦しい時期でした。
そういうネガティブ思考になってしまっていたせいか、「ももいろハートの鉢にある茎、1本1本が “僕の夢” なのではないか」という考えに囚われてしまっていた時期があります。
傷んだ茎を1本1本、切り取っていくうち、悲しくなってしまっていました。“僕の夢” がなくなってしまう。
この子は、ずっと応援してくれていたので、「何かを教えてくれている」のではないかと思いました。「僕がこれから進もうとしている道が間違っているのか」と考えたけど、わかりませんでした。
「なんだよ、これ、教えてよ!」、「戻って来てよ、また会いたいよぅ!」と、心の中で叫んでいたこともあります。
でも、あきらめない。復活を信じて、毎日世話を続けます。カイガラムシで傷んだ枝や土の手入れを続けます。
2021年の12月中旬となりました。
最後に残った一輪の花もしぼんでしまいました。写真ではわかりませんが、ドライフラワーのようになっています。最後までついていた花です。この花ガラは抜けませんでした。
この日、土をよく見ると異変が。
「芽」です。
ただ、「これが何の芽なのか」は、わかりません。雑草かも知れません。見守ります。
芽は、鉢の端っこにもありました。
見守ります。
発見から1週間後。
大きくなってきました。十字型になり、特徴があります。
ただ、これが「ももいろハート」の子なのか。
「過去の写真と見比べれば推定できる」と思ったものの、怖くて、写真を見ることができませんでした。
年を越します。
2022年1月、まだ真冬です。
少しずつ、少しずつ、大きくなっていきます。
この、鉢の端にある芽がよく育ちました。中央付近にもいくつかあったのですが、少し調子が悪そう。
カイガラムシの影響で、枝などが腐ってしまっていて、土が毒に侵されているのではないかと思いました。
この芽、あまりにも端にあるので、1月中旬、中央に移動することにしました。
ただ、芽はこれだけではない。中央部分には、元気はなくとも、いくつかの芽が出ています。「生きていそうな部分を中央に寄せる」作戦に出ます。
中央の半月型の土は、傷んでいる可能性がありますが、生きている可能性がある根っこが最も密集している部分でもあります。
両側に新しい土を入れ、そちら側に根を張っていくことに期待します。
本当は、芽をもっと中央部に寄せたかったのですが、崩れてしまいそうだったので、この位置で断念しました。
冬の寒い時期ですが、芽は少しずつ成長していきました。
ここまでくると、この芽は「ももいろハート」であることに間違いありません。
3月下旬、成長が加速します。
4日後、つぼみです。
そして、2022年の春。
よかった。また、会えたね。