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英語発音雑記(1) 舌の後ろの部分を年月をかけて動かす

この雑記では、英語発音に関する私自身の回想や考えなどを「独り言」感覚で綴ります。発音方法を解説することは意図していませんのでご了承ください。


僕は、小5~中1にかけて英語を習った時に一通りの発音を覚えたんだけど、いくつかの発音は学び損ねた。まったく覚えがないのは、/j/( you や year の最初)、舌を後ろに引く方法の /r/、ダークLと呼ばれる /ł/ の3つ。

 

/w/ と /u:/ についても、「口の丸め」が甘くて、今思うと正しくなかったけど、その後ずっと、一応それらしい音を出そうとはしていたので、当時、習ったのだと思う。

 

ここで、ある特徴に気づく。
/j/、舌を後ろに引く /r/、/ł/ とも、舌の後ろ側を使う音なのだ。

 

日本語では、舌の後ろの方はほとんど使わない。「ヤユヨ」、「カ行」と「ガ行」、「ヒ」の子音 /ç/ ぐらいだ。

/k/ と /g/ は、日本語の「カ行」と「ガ行」に近いから、日本人でも発音できる。
/ç/ は、基本的には英語にはない音。
/j/ は、「ヤユヨ」の子音に近いから、you などは日本人でも発音できる。year や yield は、日本語にない組み合わせなので少し難しいが。

 

このように、舌の後ろ側を使う音は、日本語ではあまり使わない舌の動きが必要だから、日本人には難しいのだと思う。

 

僕の場合、/j/ は、「習っていないはずはない」とは思うのだが、なぜか記憶がない。50代になってからの学び直しで、改めて練習した。

 

舌を後ろに引く /r/ と、ダークLと呼ばれる /ł/ は、そもそも習っていないと思う。

 

というか、学校や塾で教えているところはほとんどないと思う。アメリカ英語ではごく普通の音なんだけど、実際問題、これを日本で教えるのは難しそうだ。


教えられない理由はいくつか思いつくが、大きな障害だと思うのは、「すぐには出せない」こと。個人差が大きいとは思うが、僕自身の経験から、本当に綺麗な音を出そうと思ったら何年もかかる。学校では、一部できた子がいても、全員ができる前に生徒が卒業してしまうので、指導内容には入れづらいと思う。

 

僕の場合、かすかな記憶からすると中3ぐらいの時だったのではないかと思うのだが、奇跡的な出会いで、「舌を後ろに引く /r/ の音の解説」を見たのだ。
そして、「どうしてこれがRなのか」と思いながらも練習した。その時はなんだかわからないまま終わり。


その後、大学生の時に発音をやっていた時は、「やや巻いた /r/ 」を練習していたと思う。

 

50代になって、やり直し英語。その時に、「舌を引く /r/ 」を発音してみたら、「いつの間にかできていた」という感じ。30数年以上ものブランク期間に、脳が回路を作っていたというのか?


舌を引く /r/ ができるようになった経緯は、自分自身でも謎なのだ。

 

ダークL /ł/ については、今から4年ぐらい前に、初めてその存在を知り、ショックを受けた。しかし、意を決して、知っている単語のうちダークLが入っている単語は、すべて練習し直した。この音は、何が正解かわからないような音で、イマイチ感はあるのだが、専門家でも「オ」で代用している人が多い中、そこそこの音が出ているつもり。

 

さて、このような厄介者の3つの発音( /j/、舌を後ろに引く/r/、/ł/ )を、どうやって身につけるか。

 

舌や舌の周囲には、いろいろな方向に筋肉が走っていて、舌はムニョムニョといろいろな形になる。でも、自分の意志で自由に動かせるのはごく一部のはず。ちょっとずつトレーニングしていくしかない。

 

僕自身の場合は特殊な経緯だったけど、今後、人に教える立場になった場合も、最初は、/r/ からじゃないかな、と思う。舌の後ろの部分を動かす運動がある程度できるようになってからでないと、他の音は難しいんじゃないかと。

 

ただ、いきなり /r/ を出そうとするより、少し体操のような練習をしたらどうかな、という気がしている。舌先が上がらないように気をつけながら、舌全体を後ろに引く練習をやれば、舌の後ろの方を動かすきっかけになるんじゃないかなと思っている。

 

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