うるさい素人

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英語発音雑記(2) 舌の先を前歯の裏側につける

この雑記では、英語発音に関する私自身の回想や考えなどを「独り言」感覚で綴ります。発音方法を解説することは意図していませんのでご了承ください。

 

僕が英語を発音する時、「舌の先を下の前歯の裏側につけている」ことが多い。子音の場合は、舌先があちこちに行くので、これは基本的には母音での話。


はっきりした例外は、/ɔ/ ぐらいで、/ʌ/ と /ʊ/ も、一般的にはつかないことが普通なのかも知れないが、僕は軽く触っていることが多いような気がする。
シュワー /ə/ については、舌の位置がそれほど固定的ではないので微妙だが、僕はついていることが多いと思う。

 

僕としてはそれが普通になっている。いつからか。

 

大学生の時、一般教養で英会話のクラスがあり、ネイティブの先生がそう教えたからだ。「英語ではそれが基本」みたいな説明だった。僕はそのとおりに受け止めた。

 

今でこそ、アメリカ人のネイティブ発音には驚くほどの幅があることを知っているから、1人の意見だけを信じることはなくなったけど、当時は、「ネイティブの先生が言うことは(それが1人の意見でも)正しいんだ」と思っていた。

 

舌をつけると言っても、押しつける訳ではない。身体の動作って、自覚と実際ではむちゃくちゃ違うことが多いので、感覚的に「舌をつけている」自覚があるまでつけると、押し込み過ぎて、前歯よりも前に舌が出てきてしまう。下の前歯を「土手」と見立てて、その中が自然に埋まればよい。楽にグニャッとした感じで。要は下の前歯と舌先の間に空間がなければ良いんだと思う。

 

そのネイティブ先生から教わって以降、同様の解説は聞いたことがなかった気がするが、50代になってからのやり直し英語において、ネット上のネイティブ先生が、「舌の先を下の前歯の裏につける」という説明をしていることを聞くことがあり、きっと正しかったんだなと思う。

 

やり直し英語では、自分の発音を録音して聞いてみて、「なんか変だな」と思う時、舌先の位置を調整することが結構あった。


最近では、音で合わせちゃうことが多く、舌の形を意識的に注意することはあまりなくなったけど、時々は、位置を確認して見直した方が良いかなと思う。

 

電子辞書に付属の発音テストをやった時、/ʌ/ の音だったと思うけど、点数が悪く、「舌先が下の歯の付け根についています」と文句を言われたことがあった。
「そりゃーそうでしょうよ、ついてるんだから。でも、よくそれがわかったね。」と言いたい。


僕はそのプログラムの判定はちょっと違うと思っているが、正直、/ʌ/ の音は、母音の中ではかなり厄介だと思っていて(世間での教え方に関する疑問も含め)、まだ研究が必要だと思っている。

 

一般的に、音声学における母音の議論では、舌が持ち上がる部分の位置を問題にしているので、舌先については、あまり取り上げられていないように思う。

 

しかし、日本語で「ア」と言ったまま、舌先を下の前歯の裏側につけるだけで響きが変わるから(触れているかどうかではなく舌全体の位置による影響だろうけど)、舌先の位置は、それなりに大事なんじゃないかな、という気がしている。

 

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